01_ 書籍製本事業
- 01_ 無線綴じ
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仮製本(並製本)。英語訳PERFECTBINDING。日本語訳の語源はもともと書籍製本は糸かがりが主体で、糸でかがらない場合は平綴じ(針金綴じ)しかありませんでした。そこに昭和40年代ホットメルト接着剤(接着時間数秒)が登場したことで現在の仮製本の基礎が出来ました。本文ののどを数ミリ切り取り、そこへガリと言って溝を入れて補強しホットメルト接着剤を塗布して表紙を接着します。
- 02_ アジロ綴じ
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日本独自の製本仕様。無線綴じの場合のどを切り取りますが、あじろ綴じの場合はのどを切らずに接着する方式。名前の由来はスリットを入れた折本を束ねた状態が投網のあじろ目に似ていることからあじろ綴じという名称が付いたとされます。
あじろ製本は折加工する際に入れるスリットの精度が命。これさえしっかり加工できていれば異常に開きの良い本が出来上がります。また、強度を優先する場合はあじろ製本にガリを入れることで補強することが可能です。
- 03_ スレッドソーイング製本(丁合後糸かがり製本)
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糸かがりの英語名。折加工後丁合を取ってから糸で縫い付ける加工。国産メーカーのピッチは糸幅22mm前後、間隔30mm前後A5・B6は3本、B5は4ないし5本A4は5本ないし6本。スイスのメーカーは糸幅15mm前後、間隔18mm前後、A5・B6は5本前後、B5は6~8本、A4は10本前後と細かくなっています。
- 04_ スレッドシーリング製本(折ながら糸かがり製本)
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折ながら糸を縫い付け熱圧着させる製本様式。8頁・12頁・16頁・24頁等が対応可能。糸幅12mm、間隔25mm、A5・B6は5本、B5は6本、A4は7本加工可能。加工後に三方仕上げ後にリーフレットとして使用することも可能。糸目が見えることでアナログ感が出ます。日本に6台しかない特殊機械のため、市場での希少性は絶大。他には見れない加工です。
- 05_ アスレ製本(和光堂独自技術)
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アスレ=あじろ製本+スレッドシーリング製本をかけ合わせた造語。開きたい箇所のみスレッドシーリング加工し、他のページはあじろ折加工して製本することで加工期間と単価を圧縮することが出来ます。
- 06_ 井上綴じ(和光堂独自技術)
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二つ折り込みだけを製本する場合、のどに板紙等を差し込んで厚みを同一にするような加工が必要ですが、井上綴じは両サイドを二つ折り込みする(変則観音折加工)することで、均一な束の本が加工できます。新規機械の導入によって社内加工が可能となりました。
- 07_ 特殊加工(特殊折り・特殊抜き)新規事業
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1) マジック折り加工折加工に切り込みを入れることで簡易な小冊子になる折加工製品です。基本頁数は16頁、判型はA6~A4まで対応可能です。
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2) 止ミシン加工T字やL字のミシン入れ加工は基本的に紙器加工分野の加工で、型作成代が必要でした。しかし新たに導入した機械によって型無しでも止めミシン加工が可能となり、小ロットのコスト削減に成功しました。
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3) 小口折表紙加工表紙に袖を付けてくるんだ製本様式です。表紙の斤量を上げて高級志向の図録集や写真集などで多用される製本様式です。この表紙折り加工が可能になったことによりさらなる短納期化が実現しました。
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4) ポケット付表紙加工抜き加工いらずでポケットを付けられる加工です。小ロットでも対応可能となりしました。
堅牢 | 広開性 | 加工期間 | 加工単価 | |
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スレッドソーイング(糸かがり) | ◎ | ◎ | ✕ | ✕ |
スレッドシーリング | ◯ | ◎ | △ | △ |
アスレ製本 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
あじろ製本 | ◯ | △ | ◎ | ◎ |
無線綴じ製本 | △ | ✕ | ◎ | ◎ |
平綴じ製本 | ◯ | ✕ | △ | ◯ |
PUR製本 | ◎ | ◯ | △ | △ |
PO製本※新製品 | ◎ | ◯ | ◎ | 〇 |
02_ 印刷・製本総合ディレクション事業(本作りよろず相談所)
2010年に出版社を傘下に入れることで出版事業に進出しました。また同時に印刷加工も対応できるように印刷会社と業務提携しています。
通常製本会社や印刷会社は自社所有の機械設備を稼働させるための営業活動しますが、当社は自社の設備にとらわれることなく、顧客ニーズの具現化を目指し対応できる体制を早い段階で確立することに成功しました。
現在業務提携先は20社を超え、まだまだ増加傾向にあります。困った時に頼れる会社を目指し、また提携各社のメインとなる技術を売り込んでいきます。
PUR製本・各種上製本・中綴じ・紙器加工・カード加工・箔押し等対応可能です。